Feb. 2005
河津桜まつり

 観光イベントを訪れるとき、往々にしてそのアプローチ、現地での混雑に躊躇する
 そんなときキャンピングカーを使っての車旅は、新しい旅の形をもたらしてくれる。

 近年観光の目玉がないウインターシーズンの中で河津桜は年々人気が高まり、観光客の数も右肩上がりで、観光不況の中特異な存在である。
その結果、当地では駐車場難や、イベントの運営方法などに苦情が寄せられるようになってきた。これに対応して、2005年は出店の制限や駐車場を増やしたり、インターネットで駐車場の空満情報や、道路の混雑回避方法などの情報を提供している。

 とは言っても、伊豆急河津駅周辺の狭い500m×1kmほどの地域に観光客が集中するわけで、桜並木が続く河津川堤は人があふれる。
 このような状況に対処するためには、とにかく人の少ない時間に目的地を訪れることにつきる。そのためにキャンピングカーは極めて便利である。

 今回の「ふらふら・ぷらぷら車旅」は、この河津桜まつりを楽しんだ。混雑を避けるための方策は観光客が帰路につき始める頃に到着し、翌日午前中の増え始める頃にはこちらが帰路につくという簡単な理屈である。

 1日目は、河津着を16時に見込んで出発した。136号線上り方向の伊豆中央道を含め伊豆長岡、修善寺、天城湯ヶ島各所で渋滞しているのを横目で見ながら、下りは極めて順調に15:00に河津ループ橋まで到着。このままでは河津着が早すぎてしまうと七滝方面に136号線をはずれ、ループ橋直下の河津桜を楽しむ。
 本数は少ないが、枝ぶりは見事なものがここにはあり、メジロが花の間を飛び交い目を楽しませてくれる。
 さらに奥まで進めば駐車場があり、ここでも河津桜まつりの一環として夜桜のライトアップを楽しむことが出来るが、時間調整の一時を過ごしたのみで、136号線に戻った。

 河津での駐車場は、夜桜ライトアップに最も近く、かつ河津川の堤防に近いところに的を絞っていた。その駐車場には4台の入場待ちの車が道路上に並んでいたが、10分ほど待たされただけで入場できた。この駐車場で1泊し、翌朝の桜も楽しもうというのがこちらの目論見である。
 駐車料金を徴収しているおじさんに、夜間を閉鎖するのか聞いたところ、返事は質問に対する答えではなく「泊まってもいいよ」だった。

 計画通り16時の到着になったが、堤の上はまだ人が溢れていた。意を決して犬と一緒に桜見物に向かった。川と反対側には出店が隙間無く並び、人々は桜を見るより出店の方に興味をそそられる風情で、これらの出店に苦情が出るのもしかりと思う私もついつい目は出店の方向に行ってしまう。
 犬は人混みの中で右往左往し周囲から「わんちゃんが可愛そう」の声も聞こえる中、桜並木の半分ほどを歩いたところでもういいだろうと戻ることにする。駐車場までは堤から少し離れ、堤に平行している住宅地の中の道路を歩く。ここは観光客が皆無でありのんびり歩くにはもってこいの道である。
 
 駐車場入場時求められた料金は500円で、そのときに明日の分はちゃんと払いますからと告げると「俺たちが来る前に出て行きゃいいじゃん」と助言を頂いた。
 さらに、キャンピングカー後部のサイクルラダーに発発とその燃料を積んでいたため、歩道沿いのその区画に前部を合わせると、後部が区画からはみ出て歩道に出っ張ることになり、はみ出る長さの半分を前部に出し、後部は歩行者がぶつからないようにとわざわざパイロンと赤色点滅灯を設置してくれた。規格外の車で進入したのにこの気配りには感激すると共にただただ感謝するのみであった。

 




















 車に戻りしばらく外の景色を眺めている内に二人共うつらうつらしていたが、やがて熟睡に陥り目が覚めれば18:30。乾きモノをつまみにチューハイ缶2本、冷酒300mlの後、暖めたうどん玉にこれまた暖めたレトルトカレーをかけただけの夕食を作ろうと鍋をのせたガスコンロに火をつけたがまもなく自然消火。そろそろ危ないなと感じていたガス欠が本物になったが、車にはカセットボンベを使う二口コンロと、簡易型コンロを積んであるため問題なく代替コンロで湯を沸かした。

 食事後はもう一つの楽しみであった、夜桜見物である。ライトアップしているのは河津川河口から2つめの橋である館橋から下流のみで、駐車場から歩いて2,3分のところである。帽子をかぶってくれば良かった思うくらいの寒さの中、昼間とはうってかわって少ない見物客にのんびり上を見ながら歩くことができた。光量を控えめにしたライトアップは明暗がはっきりして、幽玄の世界と言ったところか。
 ライトアップしている桜は翌朝伊豆急行の鉄橋上流側よりも全て大きめの木であり、一層の風情を醸し出していた。

 この時間でもまだ営業している出店もあり、寒さに負けてとうとう一般より明らかに割高のお好み焼きに手を出してしまった。
 車内でお好み焼きを食べる間、冷え切った体にFFヒータを使用したいもののプロパンガスボンベは空っぽであったため、予備で積んでいるカセットボンベを使用するガスストーブを車内で使用した。
 このストーブを使用する場合酸欠、Co中毒には細心の注意を払う必要があり、両サイドの窓を数センチ開けての使用を続けた。
 お好み焼きで再び腹が満たされると再び眠気が訪れ、妻はシュラフにホッカイロを放り込み、毛布と羽毛シュラフを掛け布団にして、私はやや程度の良いスリーシーズンシュラフに素足でもぐり込み就寝。

 翌朝7時起床。駐車場の中には私の車だけ。。
 朝の桜を楽しもうと、朝食前に昨夜見た夜桜ライトアップのエリアを散歩する。この時間にはさすがに人も少なく、犬の散歩をする地元の方とすれ違う。
 近くの宿泊施設から出てきたと思われる2、3組の集団がいただけで、朝日に照らされる桜はまた違う趣があり、一日の朝、昼、晩と変化する河津桜の風情を一通り楽しめた。
 車内で朝食を取る間に、人が増えていく様を窓越しに見。「混んできたから帰ろうか」と10時30分入場待ちの車が並んでいる駐車場を出、往路を辿りながら、途中家で使用しているプロパンガス販売会社の充填所に立ち寄り、5kgボンベを満タンにして帰宅した。

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