2004年8月14日〜15日
山梨県富士川町 LAND ROVER EXキャンプ場
 乗り換えたキャンピングカー納車後、初めての週末。キャンプ場が混雑し難民キャンプの体を成すのに加え、キャンプ場が通常の2〜3割増しのハイシーズン料金を掲げる夏は私にとってキャンプのオフシーズンである。 しかし、車を走らせたい、居住性を確認したい気持ちが今年は勝ってしまった。8月13の盆休みまっただ中にキャンプ場予約を入れるのは無謀であるのを承知で、山梨県方面のキャンプ場に電話をするが案の定みな満員。早川町にあるLAND ROVER EXなるキャンプ場で、満員だが駐車場で良ければ受け付けるとの返事をもらえた。

 キャンピングカーは最低限駐車スペースがあればキャンプができる。トイレ、水場、風呂、シャワーのたぐいは必須ではない。これらは「あるに越したことはない」範疇に入ることから即答で予約を入れた。ここでオートキャンプに行くときのわが家の特殊性を説明しなければならない。私の家には齢21歳の雌猫と、14歳の雄犬がいる。この老猫、老犬を留守の家に残していくのは不憫である。ましてや真夏の閉め切った家に老猫を閉じ込めるのは、炎天下駐車場の車中に幼子を残しパチンコをする非常識な親に等しい。ということで我が家は夫婦でキャンプに行くときはこの"娘"と"息子"を必ず連れて行かなければならない。
 昨今のオートキャンプ場は非常識な飼い主が多いためペット連れ禁止を掲げるところが多い。その一方で今はやりのドックランなる施設を設け、犬1頭千円程度の料金を取るキャンプ場も出現している。これはこれで新しいキャンプ場ビジネスになっているようだ。今回利用したキャンプ場は犬1頭500円であった。
 
 14日は午前10時に出発。助手席に"息子"、後部座席に妻と"娘"。富士宮市から芝川町に入り、富士川町方面からの道に合流する信号で、芝川町役場の先の信号を頭とする渋滞がはじまっていた。キャンピングカーはトラックのシャーシーとエンジンをベースとしているものがほとんどであり、のんびりゆっくり走るのをモットーとする。渋滞にはまっても「明日まで止まったままでもあるまいし」と大様に構えているほうが安全運転につながる。

 芝川経由で山梨県方面に行くには、52号線を行くよりも町役場先の信号を直進し、新内房橋を渡らず、稲子方面に富士川左岸の道を進み、身延線稲子駅手前を左折し身延線に沿って、内船、身延を経て波高島まで行く道が近年整備され、車も少なく快適に走れる。
 波高島で下部方面から来る道にぶつかり、富士川を右岸側に渡り、興津方面から来る52号線を突っ切るとすぐの所に吹きガラス、和紙、陶器、湯葉づくりなど体験できる「富士川クラフトパーク」がある。この入り口を通り過ぎ奈良田温泉や南アルプス主峰の北岳への登山口で有名な広河原へ通じる道の途中に今回の目的地がある。また、この道は途中の分岐点で方向を南に転ずると安倍奥の山伏を経て井川に至る雨畑林道にも通じている。
 
 窓を閉めていても聞こえる蝉時雨の道を進むとLAND ROVER EXの看板が目に入る。ここからすれ違いが困難な道に入り早川めがけて下って行くと7、80サイトのキャンプ場が目に飛び込んできた。正規のサイトは全面芝生だが、駐車スペースとテントサイトが千鳥格子のように配置されているため、隣接するサイトと居住スペースが至近になり、満員の当日は遠目にはやはり難民キャンプの体であった。
 申し込みをするとき了解した駐車場は下が砂利で、乗用車なら30台程度は収容可能な面積。ここに入ったのは私の車だけ、水洗トイレも近く、電源もありキャンピングカーには申し分ない環境である。

 キャンピングカーには通常、サイドウオーニングという昔の八百屋さんが店の軒下に巻き込み式のシートを設置し、クランク棒のような物をくるくる回し出したり引っ込めたりしたような物が車体の屋根側面についている。広さは3.0〜3.6m四方の物が一般的である。これを出すことにより雨が降っても、炎天下でも屋外での生活がきわめて快適になる。さらにキャンピングカーといってもキャンプ場での生活の基本は野外であり、そのためにテーブルと椅子は必需品である。
 これらをさっさと設営し、犬をつれて早川の河原に下りた。キャンプ場とは反対側を流れる水はさほど冷たくはなかった。息子のルーツは拾い犬で、拾った翌日カヌーの舳先に乗せカヌーイストの野田知佑を気取っているとき水中に転落して以来水は大の苦手になった。暑熱には水浴びが一番と後ずさりするのを強引に流れに引き込むと、深いところでは本能で犬かきをはじめる。しばらく二人で水遊びをして車に戻ると私の次なる楽しみは冷えたビールである。実を言うとキャンプの楽しみの一つはこれである。青空の中に飛び交うアキアカネを目を細めて見、鳴き続けるヒグラシに耳を傾け、山々の緑を眺めながらの一杯は至高のひとときである。横で高血圧がどうの、糖尿病がどうのと言う女房を除いては・・・。
 缶ビールで良い気持ちになり、うつらうつらしていれば夕食の時間。根付きの枝豆をはさみで切り取り、茹でるのは亭主の仕事。
 キャンプの場合、炊事を女性だけに任せると「キャンプに来てまで家と同じことをさせられるのは我慢ならん」そして「もうキャンプなんか行かない」ということになる例が多い。 従ってキャンプの炊事は男がやるべきであり、「男子厨房に入らず」に忠実であっても少なからず手伝うべきである。

 私の場合、キャンプで結構料理を覚え、高じてマイ包丁を持つまでにはまりこんでしまったが、モットーはレシピのない料理である。
 テーブルの上にはカセットガスを使う網焼きコンロを置き、焼き鳥にタン、ハツ、ミノなど女房から見れば人間ドックの検査項目を口に出さずには入られない状況。「キャンプの時くらいうるさいことを言うな」とこちらも応戦。缶ビールも1本、また1本とゴミ袋に移動。
 駐車場から数十メートル離れたサイトに入っている3家族くらいのパーティの騒ぐ声がうるさく、臓物のネタも底をついたため、食器とコンロを水場でサッサと洗い車の中に入ることにした。
 
 この日、女房と一緒に出かけるにつき突きつけられた条件は、ヨン様主演のドラマが最終回であるが、放送が夜中の2時、でも絶対見たいからテレビがなければ一緒に行かないであった。
 山の中だから映りゃせんと言いながら、2.5インチの液晶テレビを持って行き、スイッチを入れるとなんとその局の番組だけが鮮明に現れた。
 夜中の2時まで起きていれるわけがないと言うと絶対大丈夫と言う。私はいい気持ちで先に寝てしまったが、2回ほど目を覚ました時確認すれば女房も猫と同じ格好で寝込んでいた。
 そして、トイレに行こうと3回目に目を覚ましたとき時計を見ればちょうど2時、背中を向けて寝ていた女房の尻を思いっきり蹴飛ばした。
 普段なら「なにすんのよ〜」と来るところが"ヨン様"効果で「起こしてくれて有り難う」になった。
 翌朝、ヨン様と誰かが異母兄弟だったとか何とか、その手の話にはとんと興味はなく聞き流していたら「つまんない人だね」と言われた。
 
 外は雨模様、サイドウォーニングを濡れたまま巻き込み放置するとカビがはえることになり帰宅後干す必要があるが一向に止む気配がない中やむを得ず巻き込んだ。
 整備されたオートキャンプ場は管理者がトイレ掃除やサイトの掃除などを行うためチェックイン、チェックアウトの時間が定められている。通常チェックアウトは10時から11時の所が多い。LAND ROVER EXは10時がチェックアウト時間。雨が降る中これといってやることもなし、帰路は52号線を南下し帰宅の途についた。
 
【参考】
 キャンプ場利用経費
 キャンプ場使用料1,000円+電源使用料1,000円+入場料大人二人2,000円+犬入場料500円=4,500円。
 車燃費
 走行距離110km/8km×83円=1,142円
 食費
 ビール(発泡酒)190円×6本+肴1,200円=2,340円
 ただし家にいてもビール2本、肴500円、計880円程度は消費するはず。
 米は家にいても同じであるため参入せず。
 合計7,982円                                            戻る   Top