VR(仮想現実)やAR(拡張現実)を含む、XR(クロスリアリティ)のテクノロジーに対応したゴーグル型のデバイス「Apple Vision Pro」が先日発売されました。

当編集部の一人も発売日に手に入れ、最新のテクノロジーを体感している真っ最中。

これまでもゴーグル型のデバイスは各企業から発売はされてきましたが、Appleほどの完成度と没入感、そして視線(アイトラッキング)やハンドジェスチャー、音声指示で、直感的に操作することが可能になったのは今回が初。

今回のゴーグル型のデバイス「Apple Vision Pro」が発売されたのを見た時、Appleが最初にiPhoneを生み出した当時のことを思い出します。

「こんなもの欲しがるわけない」と酷評した日本のメディア

一番最初、AppleがiPhoneを発売した時、日本の各種メディアはこぞってiPhoneを酷評しました。

パソコンがないと起動自体が出来ず、当時は高すぎる価格に、機能も限定的だったこともあり、日本国内では発売当初「誰がこんなものを使うんだ?」と酷評の嵐。

Macなどのパソコン、iPodなどの音楽端末を製造していた企業が、携帯電話(スマートフォン)市場に進出して成功できるのか?ともいわれていました。

ですが今や日本国内の約50%以上がiPhoneを使っており、スマートフォンといえば、iPhoneかそれ以外という状態。

初代iPhoneが発売された当初、指で操作する端末なんか誰も欲しがらないと言われていたものの、今やスマートフォンといえば指で操作するのが当たり前。

現代のスマートフォンのまさに原型を築き上げたのが、Appleであり、Appleは製品を通してスマートフォンという市場に新しい価値を作り出しました。

二番煎じを追い続けた日本メーカーの衰退

iPhoneが登場したことで、日本のメーカーは生き残りをかけて、各社様々な機能を自社のスマートフォンに追加しました。

デザイン性を高めたり、自社のスマートフォンも指で操作できるようにしましたが、iPhoneには勝てませんでした。

その結果今や、日本国内でスマートフォンを作っている企業はごくわずか。

バルミューダや京セラも個人向けスマートフォンからの撤退を発表し、「らくらくスマホ」を販売していたFCNTも経営破綻。今ではシャープとソニーの2社のみ。

高度経済成長期、「ジャパン アズ ナンバーワン」という言葉も生まれるほど成長を遂げた日本国内の製造業やメーカーは、今ではほとんどの企業が低収益・低成長に喘いでいます。

ではどうしたらこの先再び、高収益・高成長を製造業やメーカーが実現できるのか。その答えの一つが、ものづくり企業から価値づくり企業への変革です。

ものではなく価値を創り出す。

延岡健太郎著の書籍「価値づくり経営の論理 日本製造業の生きる道」には、このように書かれています。

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長年にわたり日本の製造企業が抱えている最大の課題は、ものづくりは得意でも、それを高い業績に結びつけることが出来ないことである。

製造企業が創り出す付加価値(名目)は過去20年間にわたり、下降傾向を続けている。

中略

日本の製造企業が苦悩している最大の問題は、「ものづくり」がうまく出来ても、大きな売上や利益に結びつけることができず、以前のように「価値づくり」ができていないという問題である。

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高度経済成長期、日本の製造業やメーカーは、メイド・イン・ジャパンという高品質の製品を作り上げることで、価値を生み出してきました。

ですが今では、どれだけ高品質の製品を作ったとしても、顧客からしたら海外性の製品との品質の差がわからないという時代。

そのため、せっかくの高品質の製品を作ったとしても売れない。売るために価格を下げざるおえず、売れたとしても利益が低い。そのような問題に多くの製造業やメーカーが直面しています。

では、どうすれば新しい価値を創り出し、ものづくり企業から価値づくり企業へと変革することができるのか。

その解決策の1つが、法政大学大学院教授・博士であり、書籍「衰退産業の勝算」「中小企業の戦略」などの著者、井上 善海先生にお伝えいただくオンラインセミナー「高収益・高成長を実現する『周辺ニッチ戦略』」です。

このセミナーでは、

モノづくり企業の経営者の方で、競合や同業他社との価格競争になることがない、高い収益性と安定した成長が見込める市場を見つけたい。

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