株式会社日経BPコンサルティングの調査によると、創業100年以上の企業は日本国内だけで3万社以上。さらに世界の100年企業のうち41.3%が日本に集中。
中でも、1000年企業、つまり1000年前から存在する企業や団体、法人は、信金中央金庫の地域・中小企業研究所によると、全国に10社あるといわれています。
世界的にも群を抜く「長寿企業大国」の日本。数々の災害や需要の変化を乗り越えてきた長寿企業は、いかにして時代の変化を乗り越えてきたのか。
帝国データバンクが行った調査によるよ、100年以上に渡り事業を継続できた理由としては、近年、超高級野菜のお取り寄せの人気が高まっています。しかもどの商品も毎回売り切れが続出し、中には1年待ちの野菜まで登場しています。
と、「時代に合わせた事業内容・構成の変化」(64.4%)との回答が2位でした。では具体的に、どのような事業内容の変化を行っているのか。
年間売上を3年で1,000倍にした老舗和菓子店の秘策
時代に合わせ変化する老舗企業の例が、1803年(享保3年)に創業した「亀屋良長」。「亀屋良長」は、八代にわたって伝統を守り続ける京都の老舗和菓子店であり、看板商品である羊羹を中心に販売していました。
ですが、伝統的な羊羹を販売するだけでは売上が落ち込む一方。その理由は、和菓子業界全体が洋菓子の人気に押されたことと、若/中年層の和菓子離れでした。
そこで「亀屋良長」が行ったのは、羊羹を半分にスライスしパンに乗せて食べる「スライス羊羹」を開発。
(亀屋良長株式会社HPより引用)
見た目は、ただの羊羹をスライスしただけにも見えますが、発売後メディアの取材が殺到し、品切れが続発。
販売当初から3年間の累計売上高は1億円超え。売上額は、1年目は160倍、2年目550倍、3年目には1,000倍を達成。年間で15万袋を売り上げる異例の大ヒット商品に成長しました。
なぜ羊羹をスライスしたら大ヒットした?
なぜ見た目としては羊羹をスライスしただけのスライス羊羹が、累計売上高は1億円を超え、年間で15万袋の大ヒット商品となったのか。その理由を「亀屋良長」の女将は、
第1が、ようかんをパンにのせて焼く、という面白さと目新しさ/斬新さ。
第2が、男性の顧客が増えたこと。形状を変えることで、ようかんが、「おやつ」から、日常の「朝食用の食材」として認識されるようになったことがヒットを大きく後押し。
つまりスライス羊羹がヒットした理由は、これまでは羊羹といえば、『おやつとして食べるもの』というのが一般的だったのを、日常の「朝食用の食材」として”見せ方”を変えたことにあります。
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