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10億事業構築を目指す社長のための

深井宣光の価値づくりマーケティングレター

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こんにちは 深井です。

今回は、ある調理器具が「価値の再定義」をしたことで新市場を創出し、100万本のヒット商品に成長した事例を参考に、あなたの事業成長に役立つ武器をお届けします。

商品に隠れた「価値」を発掘し、それが競争争いなしの新市場ブルーオーシャンを手に入れることとなったアーネスト社(新潟県三条市)の成功のポイントを見ていきましょう。

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■事例:調理器具からシュレッダーへ|新しい価値の再発見が生んだ大ヒット


〜記事引用〜

”個人情報の流出が問題となる中、電源なしで手軽に使える ハサミ型 シュレッダーに注目が集まっている。ところで、これって誰が考えたの? 開発したのは新潟県三条市に本社を構えるアーネスト。実は、当初はまったく別物の用途だった。”(引用:日刊ゲンダイ)
※以下、引用部は””。

〜引用ここまで〜


同社が当初販売していたのは、海苔を刻むための調理用ハサミでした。ですが、販売は思うように伸びず、初年度の売上はわずか7000本。一般の消費者には「特殊すぎる」製品に映り、廃番の危機に瀕していたんです。

ところが、お客様からの声がきっかけで「新しい市場」を見つけ出しました。その声とは、

“『うちの奥さんは、このハサミをシュレッダー代わりにして使っているよ。切りたいところは名前のところだったりするから、これくらいコンパクトで十分』”



というもの。そう、つまりは、「個人情報を切るシュレッダーとして使えるのでは?」というものです。

このフィードバックをヒントにアーネスト社は商品の価値をいわば「電源不要で使えるコンパクトシュレッダー」として再定義し、手軽に使える情報保護ツールとして販売戦略を変更。すると、その次の年には20万本を売り上げ、現在では100万本超えのロングセラーへと成長しています。

さて、それではここからは、同社の成功要因を独自のマーケティング視点で分析して、武器としていきましょう!

■成功の要因:新しい市場を創る「価値の再定義」

この事例からは、既存の商品に価値を再定義し、未開拓の市場を切り開くヒントが得られます。

  1. 消費者の発見を取り入れて「新しい価値」を開拓消費者が見出した「個人情報保護」という用途は、当初の用途である調理から完全に外れていましたが、それがまさに独自の新市場を生むチャンスでした。価値の再定義によって、商品は「手軽なシュレッダー」として新しいターゲットに響く存在に変化。こうして、個人情報保護という強い需要のある分野に進出できたのです。
  2. 「価値」を引き出す見せ方の変更で、ポジションを確立商品そのものは変えずに、パッケージのメッセージを”『秘密を守りきります!』”という訴求に変更。これにより「調理器具」から「情報を守るシュレッダー」へと、消費者が抱くイメージが一新されました。この見せ方の変化が、新市場の創造につながっています。
  3. 消費者の「潜在的なニーズ」に応える新しい価値の提供コンパクトで、電源も不要という手軽さが、個人情報を気軽に守りたい消費者のニーズと合致しました。消費者の潜在的なニーズに応え、さらに省スペースで使いやすいという、わかりやすい価値が、商品の用途を家庭から、ビジネスシーンにも拡大させ、利用頻度を高め、長期にわたるリピート購入を生んでいます。

■まとめ:価値の再定義だけでも、競合争いなしの新市場=ブルーオーシャンは創り出せる。


今回の同社の成功事例は、消費者の潜在ニーズを捉えることで商品の価値を再定義し、競争なしの市場を創り出す力を示しています。

新しい価値をみつけ「価値を再定義」することで、既存の商品でも強い購買意欲を持たせることが可能です。

ぜひ、あなたのビジネスでも「今ある商品やサービスにどんな、これまで気づいていなかった新しい価値が隠れているか?」を考えるのではなく、お客さんに直接ヒヤリングや、アンケートをとることで見つけ出していきましょう。

価値はお客さんの使い方に表れる。



新しい用途や異なる価値を捉えるマーケティングの視点が、あなたのビジネスに大きな武器となります。

-社会の潜在ニーズと課題を、事業成長の種に

深井

PS

うちの息子(小三)はいつも、小学校や学童で工作をして持って帰ってくるのですが、うちの子に限らず、子どもたちの工作って、本当に「価値の再定義」の宝庫。

ティッシュの箱をまさかそんな視点で使うとは!みたいな発見が日々あります。

新市場発見の天才は、あなたのお家にもいる、時には手の掛かる子どもたちかもしれませんね。

投稿者プロフィール

深井宣光
深井宣光
価値づくり日本
価値づくり成長戦略プロデューサー

(株)バリューイノベーションジャパン
 新価値創造事業 CCO

一般社団法人SDGs支援機構 事務局長/経済産業省関東経済産業局のベンチャー支援事業サポーター/東京都スタートアップ支援事業「NexsTokyo」メンター/JーStuartup WESTサポーター等を務める。

社会課題をビジネスで解決する仕組みと成功法則の調査・研究者。各種メディア、企業でのSDGs/サステナブル企画の、企画・監修のほか、講演、執筆、社会課題解決型のスタートアップのメンタリングなど多岐に渡って活動。NHK WORLD JAPAN「未来計画Q」公式サポーティングパートナー、フジテレビ「チャギントンSDGs」シリーズの他、日本テレビ「ZIP!」、テレビ東京「秒でNEWS180」「美しき捨て方」等、各局のTV番組等を監修及び出演。Googleが世界規模で推進する「Humans of YouTube」にて、社会的・文化的・経済的に有意義な影響を与えた日本を代表する100人の一人に選出。著書に「小学生からのSDGs」(KADOKAWA)。「SDGsビジネスモデル図鑑・社会課題はビジネスチャンス」(KADOKAWA)がある

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