1994年に誕生した志摩スペイン村。関西の大手鉄道会社である近鉄グループが伊勢志摩に開業したテーマパークですが、このテーマパークが今、ディズニーランドより待ち時間が長くなることもあるほど大人気のテーマパークとなっています。
ですが以前までは「なぜ潰れないのか不思議」「いつ行っても人がいない」などと呼ばれ、志摩スペイン村も、
「待ち時間ほぼゼロ!アトラクションを好きな時間に好きなだけ乗り回せる!」
「1日何回乗れるか耐久レース!?」
「人が少ないから人の映り込みナシ!photo&movie撮り放題!」
など自虐的なPRを展開してきました。
そんな志摩スペイン村が今や、アトラクションの待ち時間がディズニーランドより長くなり、今や園内への入場待ちができるほど。
なぜ自虐的なPRをしていた志摩スペイン村が、特に大々的な広告を打ったわけでも、目新しいリニューアルをしたわけでもなく、ここまで人気が急上昇したのか。
きっかけは、ある1人のVtuberでした。
1つの動画をきっかけに、大きな話題に。
キャラクターの姿で、YouTube上で動画を投稿したりライブ配信をしたりするVTuberの1人、周央サンゴが、自身の動画である時、志摩スペイン村を紹介。
それがきっかけとなり、最初はVTuberの周央サンゴのファンが訪れるようになりました。ですが志摩スペイン村に行った人が、志摩スペイン村のフードやグッズをSNSにアップし始め、一気に多くの人に志摩スペイン村の魅力が発信され、さらにネットメディアなどが取材。
志摩スペイン村が大人気!と各種メディアで話題になったことで、さらに人が増え、話題が話題を呼び、志摩スペイン村は今や、東京ディズニーランドより待ち時間が長い人気テーマパークとなりました。
価値は高い。後は知られるだけだった。
元々志摩スペイン村、バブル期に近鉄グループが約800億円をかけてつくったテーマパークということもあり、建物をはじめ施設の外観はとても質が高く、
さらに食べ物などのフードも美味しく、テーマパークの顔であるキャストの質も高い。それだけでなく、入場料も比較的安く、人気が出ない理由はありませんでした。
とはいえ、三重県の志摩という決して行きやすい場所ではないことに加え、宣伝力が弱く、話題性に乏しいという点も重なり、人が集められない状況が続いていました。
ですが今回、VTuberの周央サンゴの紹介のおかげで、一気に全国的な知名度を獲得。一躍人気テーマパークの1つとなったのです。
大規模なリニューアルをすることもなく、イベントやアトラクションを増やすのではなく、知られることに注力しただけ。それだけで入場者数を2倍以上に急成長することができました。
価値あるものは、知られるだけで急成長
これまで、
ロッテGhanaのテレビCM企画で100億円超の売上を達成。海外TVCM賞グランプリを獲得。さらに国内外20以上の広告賞を受賞。ギネス記録も獲得。
手がけたクライアントを数多くのメディアに取り上げさせ、急成長を実現されてきた曽我将さんも、
「物性は変えずとも、メディアの力を使うことで商品・サービスの魅力を何倍にもアピールすることができる」と話します。
メディアやインターネットで話題になることさえできれば、新しい商品やサービスを作らずとも、急成長することができます。
今ある商品・サービスで、いかに話題を作り出すか。一度考えてみるといいかもしれません。
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