こんにちは 深井です。
先日、検診でメタボ指摘をされてダイエットをしている方からこんな話を聞きました。
「米は控えた方がいいんだけど、どうしても米は食べたい、、、。食べた後は罪悪感でいっぱいだけど、やっぱり米はやめられない……。」
白米。日本の食卓に欠かせない存在ですよね。でもその一方で、健康志向の高まりとともに「白米は糖質が多い代表格=悪」という風潮も広がっています。食べたいけど罪悪感がある、この複雑な感情は非常に悩ましいものです。
そこで、そんな悩みに答えを出したのが、
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味の素が開発した「白米どうぞ」。
発売からわずか20日で5万食を売り上げたこの商品、その秘密は「炊飯器専用調理料」という新カテゴリーを生み出したことにありました。
そこで今日はこの事例を通して、なぜ「新しいカテゴリー」を作ることがヒット商品の鍵になるのか、一緒に探っていきましょう。
「白米どうぞ」が切り拓いた新しい市場
「白米どうぞ」のコンセプトはシンプル。炊飯器でご飯を炊くときに加えるだけで、白米のGI値を下げて健康的に食べられるようになる調理料です。
でも、この商品が注目を浴びたのは機能だけではありません。それ以上に大きかったのは、炊飯器を健康パートナーに変えるという新しい視点です。
これまで炊飯器は「白米を炊く」ための道具でした。それが、この商品によって「白米を健康にする道具」に変わったのです。普段使っている炊飯器に「ひと手間加えるだけで健康的に変わる」という新しい価値を提案し、白米好きの心を掴みました。
「私にも当てはまる!」と思わせる力
たとえば、こんな風景を想像してみてください。
ある家庭で「自分は米は我慢」と思いつつ、家族には白いご飯を炊いて出している時、、、、炊きたてのご飯の香りに思わず「ひと口だけ」と食べてしまう……。その後の罪悪感で、さらにストレスが増える。
「白米どうぞ」は、こんな場面を変える力があります。「これを入れれば安心してご飯を食べられる」と思えるだけで、家庭の食卓はもっと楽しい場所になるわけです。この商品は、単に健康的な白米を提供するだけでなく、消費者の「我慢」や「ストレス」を解消する心の支えとなる役割を果たしています。
新カテゴリー創出のヒント
「白米どうぞ」が成功したのは、既存市場で競争するのではなく、全く新しいカテゴリーを作ったから。
例えば、「炊飯器専用調理料」というコンセプトは、「炊飯器」という多くの家庭にあるツールを活用して、簡単に健康的な白米を楽しめるという新しい価値を提案しました。この発想は、従来の「健康食品」や「調理料」の枠に収まりません。
さらに、味の素は「炊飯器専用」という特化戦略を選びました。これによって、競争相手が少ない独自の市場を作り出し、消費者に「特別感」を与えることに成功しています。
あなたのビジネスで新カテゴリーを作るには?
ここで考えてみてください。
「あなたの商品やサービスを、普段の生活のどこに組み込めるだろう?」
例えば、白米どうぞのように、消費者が日常的に使うツールや習慣に新しい価値を作り出すことができれば、新カテゴリーを作り出せる可能性があります。
また、あえて用途を特化することで、商品を際立たせるのも有効です。広く汎用的に使えるものよりも、特定のシーンや目的に絞ることで、顧客に強く響くことがあります。
最後に
消費者の「欲しいけど諦めていた」気持ちに応え、日常生活の中に溶け込む新しい価値を作る。これこそが「新カテゴリー」の本質です。あなたの商品やサービスでも、その可能性を探ってみてください!
「白米どうぞ」の成功は、新カテゴリーを生み出すことの大切さを教えてくれます。競争のない市場で消費者に新しい価値を提供することが、ヒット商品の第一歩です。
それでは、また次のメルマガでお会いしましょう。
他業界で成功した新カテゴリーの事例もどんどんご紹介&解説していくので、ぜひ楽しみにしていてください!