『君たちはどう生きるか』

2023年7月に公開され、『千と千尋の神隠し』を超えるペースでわずか4日間で興行収入21.4億円(動員135万人)を記録。

“ポスターとタイトル以外の情報を一切出さない”という「宣伝しない宣伝」戦略にも関わらず、最終的に興行収入は90億円を突破。612万人を動員し、アカデミー賞まで受賞しました。

ポスターとタイトル以外の情報を一切出さないことが逆に話題になり、派手な宣伝がなくてもヒットは可能だと証明したことで、複雑な思いを持った映画関係者もいらっしゃったとか…。

実は以前似たような話で、中身についてどころか、タイトルすら出さずにヒットした事例があります。それは、文庫X。

内容もタイトルも知らせずヒットした文庫Xの正体は…

2016年7月のこと。盛岡にある「さわや書店フェザン店」の一角に、奇妙な本が並び始めました。その本の名前が、文庫X。

ビニールに覆われ、内容どころかタイトルすら分からない。唯一わかるのは、税込810円ということと、このカバー表紙に書かれた書店員の並々ならぬ想い。

(新潮社のHPより引用)

そこに書かれていたのは、

“申し訳ありません。僕はこの本をどう勧めたらいいか分かりませんでした。

どうやったら「面白い」「魅力的だ」と思ってもらえるのか、思いつきませんでした。

だからこうして、タイトルを隠して売ることに決めました。この本を読んで心が動かされない人はいない、と固く信じています。“

という書店員の並々ならぬ想い。

この表紙が当時SNSで大きな話題になり、取り扱う書店数は週を追うごとに増え、ついに11月下旬には、全国47都道府県の600店以上の書店に「文庫X」が並ぶという事態に。

展開前には3万部だったこの本の刊行部数は、最終的に20万部を超えるヒット作となりました。

内容どころかタイトルすら分からないことで大ヒット作となったこの本。

中身は、新潮ドキュメント賞と日本推理作家協会賞をダブル受賞した、知る人ぞ知る存在だったこの本を、”見せ方”を変えたことで、多くの方が手に取り、大ヒット作となりました。

“見せ方”変えれば、新たな客層獲得に。

映画の場合、派手な宣伝や有名俳優が出ているか。書籍の場合、タイトルや表紙が魅力的かどうかで、売れ行きが決まると言われている中、

今回取った戦略が、普通ならタイトルや内容、派手なプロモーションを行わず、タイトルや内容を隠すという”見せ方”を変えることでした。

実はこのような”見せ方”を変えることで、全く売れなかった商品が大ヒットする。業績が1年で10倍、100倍になる事例は数多くあります。

そんな”見せ方”を変えて、右肩上がりの売上を実現するためのウェブセミナーを10月24日(木)に開催。

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