from 深井宣光

こんにちは 深井です。

ある地味な商品が、
業界シェア70%を
獲得できているのはなぜか?

そして、

その成功の秘密を、どのように実際に
私たち中小企業が競合に勝ち抜くための
「武器」にしていくことができるのか?

使えない知識は不要!

今日も、使える戦略を具体的に、解説していきます。


◆今日のポイント◆

●商品そのものより、顧客の「体験」が鍵!
●競合の追随を許さない業界スタンダード戦略!
●環境配慮は社会貢献の域にあらず!儲けの武器にせよ

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◆地味商品が業界の代名詞となった理由◆

冒頭の、ある企業とは、ニチバンのことです。

同社が製造販売しているの
「たばねら」という商品は
聞いたことはあるでしょうか?

おそらく、よほどのマニアでなければ、
ほとんどの方は知らないどころか、

名前を聞いてもイメージすら
湧かないと思います。

ですが、

この名前を聞いても
わからないほどの地味な商品が、

業界の7割のシェアを誇って、
同社の成長を支えているんです。

では、この商品の成功要因とは?

それは、単に製品の性能ではなく、
その製品を使うことで顧客が得られる「体験」

にフォーカスしている点にあります。

それでは、ここからいよいよ、
今日の成功要因解説の本題です。

◆その1:製品ではなく「体験」を売る◆

この商品は、農家さんの

「作業をもっと簡単にしたい」

という声に応じて生まれた商品です。

ネギやニラなどを簡単に束ねるだけでなく、
テープ同士は強力に粘着しながらも
野菜には一切粘着しないという着想で、
農家さんの手間と悩みを劇的に軽減して大ヒット。

つまり、

商品自体を売ったのではなく、
商品を使うことで得られる手間の削減、
効率の向上といった「体験」が商品を売ったんです。


多くの企業が製品の性能を売ることに注力しがちです。

ですが、、、

ニチバンの「たばねら」が成功したのは、
製品自体ではなく、その使用によって
顧客が得る「効率の良さ」や
「時間の短縮」といった体験に注目した点にあります。

農家さんにとって、ネギをわらで束ねる作業は
「日々の負担」でしたが、
この商品を使うことで、その負担が
大幅に軽減されます。

このように、

常に顧客は、商品そのものではなく、
その商品を使うことで得られる成果という
価値を買っています。

<ポイント>

成功の鍵は、製品自体ではなく、顧客がどんな体験を得られるかにあり。


◆その2:シェアを握るための「スタンダード化戦略」◆

同社の「たばねら」成功のもう一つの要因は、
業界スタンダードの座を獲得したことです。

テープの巻芯の径をわざと
標準サイズの76mmから90mmにしたことで、

専用のツールを必要とし、
競合が簡単位は参入してこれない
差別化を図りました。

そう、

製品だけでなく
周辺機器も一体化させることで、
競合を排除した独自市場を作り、
シェア拡大につな気ているんです。

<ポイント>

長期的に市場シェアを独走するための非常に強力な方法は、簡単には競合が参入してこれない独自市場を作ること。

そうすると、あなたが築いたスタンダード=「基準」に後発は乗らざるを得なくなります。

そして、それによっていつまでも〇〇といえば。のカテゴリーの代名詞を手にすることができます。


◆その3:環境配慮への認知で社会的信頼を獲得◆

環境配慮への意識が高まっていることに
着目した同社は環境負荷を減らす製法を採用。

この製法により、CO2削減や
リスク管理を強化しながら、
品質を保つことに成功。

ですが、

品質がいいだけでは選ばれません。

こうした取り組みを認知されることで、
同じように環境配慮に
関心の高い、企業に対する信頼性を高め、
選ばれる要素を強固にしていきました。

<ポイント>

製品が単に良いだけでなく、「環境への配慮」「持続可能性」を効果的かつ戦略的に打ち出すことが、企業ブランドになってビジネスを牽引してくれます。

その製品がどのように作られ、どのように社会に配慮しているのか?戦略的に余すことなく発信をして認知を獲得しましょう。


◆まとめ◆

今回の成功事例から学べるのは、顧客が実際にどんな体験を得られるかを大前提に据えた戦略が極めて重要だということ。

さらに、業界のスタンダードの座を押さえる戦略や、環境配慮による信頼を積み上げるアクションが、同社成長の要因になっています。

ですので、もしあなたが、

✅ 競合との差別化に悩んでいる

✅市場シェアを拡大したい

✅ブランドの信頼性を強化したい

と考えているなら、まずは顧客が得る体験をどう向上させるかを考え、次に市場のスタンダードの座を獲得するための戦略を考えてみてください。

長期的な成功のカギは、商品そのものではなく、「顧客体験」と「社会的信頼」にあり。

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それでは次回も、ビジネス成長の武器を
私からあなたにお届けいたしますね。

ー事業繁栄のその先へ

深井

投稿者プロフィール

深井宣光
深井宣光
価値づくり日本
価値づくり成長戦略プロデューサー

(株)バリューイノベーションジャパン
 新価値創造事業 CCO

一般社団法人SDGs支援機構 事務局長/経済産業省関東経済産業局のベンチャー支援事業サポーター/東京都スタートアップ支援事業「NexsTokyo」メンター/JーStuartup WESTサポーター等を務める。

社会課題をビジネスで解決する仕組みと成功法則の調査・研究者。各種メディア、企業でのSDGs/サステナブル企画の、企画・監修のほか、講演、執筆、社会課題解決型のスタートアップのメンタリングなど多岐に渡って活動。NHK WORLD JAPAN「未来計画Q」公式サポーティングパートナー、フジテレビ「チャギントンSDGs」シリーズの他、日本テレビ「ZIP!」、テレビ東京「秒でNEWS180」「美しき捨て方」等、各局のTV番組等を監修及び出演。Googleが世界規模で推進する「Humans of YouTube」にて、社会的・文化的・経済的に有意義な影響を与えた日本を代表する100人の一人に選出。著書に「小学生からのSDGs」(KADOKAWA)。「SDGsビジネスモデル図鑑・社会課題はビジネスチャンス」(KADOKAWA)がある

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