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深井宣光
Startup-Japan

コロナショックからのV字回復市場

2000年頃から20年余りもの長期に渡って、まさに右肩上がりに急成長してきた訪日外国人ビジネス。

2011年には、622万人だった訪日外客者数は、2019年に過去最高の3188万人に到達。

人口減少に突入して、あらゆる産業が国内の顧客を失い続けるという巨大な社会課題解決の打ち手として、大きな期待を寄せられてきました。

しかし、当時4.8兆円にも巨大化した市場は、突如現れたコロナショックによってたった一年で、約7分の1の7.4億円に縮小。さらにはその翌年には、さらにその約7分の1の、1.2億円にまでとことん縮小し、どん底まで落ちる事態となりました。

ですが、実は今この訪日外国人ビジネスの市場がV字回復しているだけでなく、過去最高の訪日者数を更新し続けており、さらなる市場拡大が期待されています。

その拡大ぶりは…単月300%に及ぶ月も

このほど2024年3月19⽇ に、JNTO(日本政府観光局)より公表されたばかりの最新情報によると、こちらの図の通り、

JNTO(日本政府観光局)プレスリリースより

特に、東アジア、東南アジア、北米・豪州・中東からの訪日外客者数が全体的に大きく伸びていることがわかります。

また、直近2月についてはこのような調査見解も示されています。

●2月の訪⽇外客数は、2,788,000人となり、前年同月比では89.0%増、2019年同月比では7.1%増となった。今年は、うるう年の影響で⽇数が1⽇多かったことに加え、昨年2023年は1月であった旧正月(春節)が2月中旬となったこともあり、コロナ禍以降で最多を更新し、また、2月として過去最高となった。

●東アジアでは韓国や台湾、東南アジアではフィリピン、欧米豪・中東地域においては米国などで訪⽇外客数が増加したことが、今月の押し上げ要因となった。

●23市場のうち19市場(韓国、台湾、香港、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、メキシコ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、中東地域)において2月として過去最高を記録したほか、台湾、ベトナムでは単月過去最高を更新した。

訪日外国人に人気の一例は…

・子ども用のおもちゃ販売店

2023年度の国内玩具市場は、インバウンド需要の影響もあって前年度比3.5%増の7905億円。

日本で人気のあるキャラクターグッズや、和のテイストのものに人気があり、1万円を超える高単価でも売れているのが特徴です。

・日本文化の体験イベント

茶道、サムライ、忍者、甲冑装着体験など、日本文化を体験できるイベントが多くの来場者を獲得しています。

・日本のレトログッズ

今や来店客の7割以上が、訪日外国人客の店舗も出ています。

(参考:TBS NEWS他)

新進ビジネスの一例は…

これまでなかったタイプのビジネスでは、

・『訪日旅行者のための、レストラン予約代行サービス「JPNEAZY」』 https://jpneazy.com/

日本独特な空間を楽しむことのできる、メニューのないお店や、Web予約を対応していないお店など、これまでは需要がありながらも訪日外国人とお店とのマッチングを代行してくれるサービス。

・訪日外国人向けイベントのマーケティングからオンラインチケット販売、開催当日のオペレーションまで一括サポートする「チケミー」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000050.000103622.html

圧倒的供給不足…ムスリム向けサービス

近年、東京都も訪日外国人ビジネスへの参入企業を増やすために力を入れているのが、訪日外国人の方の中でも「ムスリム」の方々です。

なぜなら、ムスリムの方々は、訪日外国人の約5分の1を占めるにもかかわらず、日本ではムスリム文化への理解度がまだまだ低く、

ムスリム観光客が来日時に困ったこと:1位「ハラールのある飲食店が少ない」 69%、2位「原材料が判断できない」約 55%、「礼拝場所が少ない」約 42%、「礼拝場所の情報が少ない」約33%、「設備が整っていな い」 29%。

と課題が顕在化しているのに、解決策となる店舗やサービスの供給が全く足りていないからです。

注目の訪日外国人ビジネス

このように、コロナショックの大打撃を受けていた訪日外国人ビジネスは、V字回復によって未だかつてない規模の市場を形成しています。今後も『社会課題と新規事業』では、日本の人口減少課題の打ち手となる訪日外国人ビジネスに参入し、成長事業を創り出している企業事例など、新規事業開発のヒントやアイデアにつながる情報をお届けして参りますので、同ビジネスにご興味のある方は逃さず最新の情報にご注目ください。

投稿者プロフィール

深井宣光
深井宣光
月刊『社会課題と新規事業』オープンイノベーションナビゲーター

一般社団法人SDGs支援機構 事務局長/経済産業省関東経済産業局のベンチャー支援事業サポーター/東京都スタートアップ支援事業「NexsTokyo」メンター/JーStuartup WESTサポーター等を務める。

社会課題をビジネスで解決する仕組みと成功法則の調査・研究者。各種メディア、企業でのSDGs/サステナブル企画の、企画・監修のほか、講演、執筆、社会課題解決型のスタートアップのメンタリングなど多岐に渡って活動。NHK WORLD JAPAN「未来計画Q」公式サポーティングパートナー、フジテレビ「チャギントンSDGs」シリーズの他、日本テレビ「ZIP!」、テレビ東京「秒でNEWS180」「美しき捨て方」等、各局のTV番組等を監修及び出演。Googleが世界規模で推進する「Humans of YouTube」にて、社会的・文化的・経済的に有意義な影響を与えた日本を代表する100人の一人に選出。著書に「小学生からのSDGs」(KADOKAWA)。「SDGsビジネスモデル図鑑・社会課題はビジネスチャンス」(KADOKAWA)がある

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