日本最大の木材輸出を行っている港をご存知でしょうか?

東京や横浜、神戸や博多などではなく、鹿児島県にある志布志港です。コンテナ貨物の取扱量は、全国で18位ですが、木材輸出に関しては13年連続トップなのが鹿児島県にある志布志港。

九州の最南端にあり、「陸の孤島」と呼ばれ、町の名前が、「志布志市 志布志町 志布志」という日本一「志」の多い町として、メディアに取り上げられる人口わずか3万人ほどの志布志。そんな志布志にある港が、日本最大の木材の輸出を担っています。

斜陽産業だった林業の復活

林業といえば、「斜陽産業」というイメージが強く、担い手不足や森林の荒廃といったニュースも聞くことがあります。そもそもなぜ林業が斜陽産業になってしまったのか。それは昭和30年代のことです。

元々戦後復興のための木材需要の急増に合わせ、政府は「木材は今後も主要な資源であり、日本の経済成長にも貢献」すると判断し、日本各地で造林政策が行われました。

その後木材の需要を賄うべく、木材輸入の自由化が段階的にスタート。昭和39年に木材輸入は全面自由化となり、外国産の木材の輸入が本格的に始まったのです。

外国産の木材は国産のものより安価であり、安定的に供給できることもあり、国産の木材の需要は減少。今では国土の7割が森林が占める日本では、木材の8割を輸入に頼っているという構造になっています。

平成8年まで続いた造林政策の影響で日本国内には、膨大な人工林が取り残されましたが、膨大すぎる人工林の間伐を中心とした木の保育事業や、伐採・搬出などにかかる費用の回収は難しくなり、林業は衰退してしまいました。

ですが、2011年に状況は変わります。

韓国で起きた"ヒノキ"ブーム

元々日本産の木材は、高価で輸出は難しいと思われてたのですが、2011年ごろに起こった韓国でのヒノキ製の家具や住宅資材のブームにより、2011年7月ごろから輸出を開始。

その後、他にも海外に市場はないかと目を向けたところ、中国での工業用資材が足りず、逼迫していたことを知り、日本では低質材として砕いて燃料用チップにするしかない木材でも、現地ではより高値で売れることが分かり、海外への輸出が一段と増したのです。

同様の動きは全国に広がり、斜陽産業と呼ばれた林業は海外市場開拓で、今や急拡大しています。

日本の活路は海外にあり

海外輸出が盛況になるまでは、国産の木材は価格も高く、外国産の方が安く、安定的な供給ができるため、輸出は難しいと思われていました。ですがそれは思い込みだったわけです。

モノは同じはずなのに、海外に目を向け輸出をしたことで、林業は斜陽産業から抜け出し、拡大に成功。

実はこのように、日本国内で製造している製品や商品を、ただ海外に輸出するだけで、拡大できる可能性があるものはまだまだあります。

例えば小林製薬の使い捨てカイロは、2002年に米国へ進出。米国の防寒用カイロ市場で、シェア70%を獲得。さらに2003年には中国へ展開。すぐに市場を築き、トップシェア。

他にも埼玉県が地盤の海苔製造・卸・の礒屋(東京・練馬)が海外輸出を始めたところ、アラブ首長国連邦(UAE)。初年度の輸出額は200万が、2年目には2000万に急拡大。3年目にあたる24年3月には4000万円にまで膨れ上がり、今後はUAEのほか、米国、欧州各国など13カ国に展開し、2025年3月末までの輸出額は1億円に達する見通しと、海外への海苔の輸出が好調だそうです。

木材や使い捨てカイロ、海苔などは、私たち日本人からすると、あって当たり前のもの。そのような、あって当たり前のものが、実は海外で大人気となるケースは数多くあります。

もし自社でも何か海外で展開できないか。そうお考えでしたら、ぜひ5月22日(水)に実施する日本ポリグル株式会社での企業視察へお越しください。

企業視察では、世界100カ国に事業を展開する小田会長に直接、海外輸出や海外展開をするには、どこの国が最適化。どうやって海外へ展開すればいいのかなどをお聞きいただけます。限定20名様限りとなってますので、お早めにお申し込みください。

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